劉鳴国編は不完全燃焼でした。三つぐらい小さなイベントを端折ってます。 削りに削って、劉鳴国編【禍の男】を間に挟む荒業。(林琳と朱禍の出会いを小出しにするタイミングが無かった) 天雪と花月も合流してやっとここから本腰を入れて本編が進むはず。林琳にとっては大きなターニングポイントとなりましたが、全部お節介な朱禍の力。MVPは間違いなく朱禍でしょう。
①【劉鳴国編】裏話
初めて……女の子登場です。滅茶苦茶楽しい。
ぐいぐい系の蘭ちゃんと、引っ込み思案の明月。対照的な二人ですが、幼少期からずーっと主従関係でもあります。超仲良し。身分の差はあっても、姉妹のように過ごしてきました。若干、林琳と仁を彷彿とさせる存在になっていれば幸。
明月はうっかり林琳に恋をしてしまいましたが(本当に気の毒)心は強い子なので、めげません。何度転んでも、もう一度立ち上がれる強さのある子です。超光属性。ここは仁と似ているかなぁと思います。
林琳が無駄に明月に優しく接するのは、純粋に、幼少期の仁を思い出しているからで……無意識な行動です。本人も気づいていません。「あ、こいつほっといたら死ぬな」のレベル。そこに恋をしちゃうのは仕方ない。THE吊り橋効果。もちろん灯篭流しの時は、彼女たちが【千咲国】出身だとは微塵も知りません。公主だと知るのもその後の話なので……。
朱禍を救出するために彼女たちを利用(でもお互いにWIN-WINではある)呪いを受けた朱禍、元墟狼衆の冽(※サイドストーリー【雷鳴】で登場しています)と一気に登場人物の大渋滞が巻き起こって、林琳たちもプチパニック……いや、面倒ごとが増えたかんじ。やや朱禍と林琳の間でひと悶着起きていましたが、それは前菜で、メインディッシュ【林琳と仁。割とガチの喧嘩する】がここにきて発生。このままズルズルと曖昧な関係を続けていくのは無理がある。しかし颯爽とMVPの登場。余計なことをしますが、彼の中では「大丈夫」といった確証がありました。理由は簡単。獅宇の弟子だから。何年も一緒に見守ってきた子供でもあるし。
見事MVPの活躍のおかげで騒動は乗り越え、林琳と仁も一歩前進!
仁が差し伸べた手を取っただけですが……林琳にとっては、過去との決別でもあります。大きな、大きな決心でした。ここが先日UPした「星を手放すこと」につながります。
千咲国組とは残念な別れにはなりましたが、彼女たちも事件に巻き込まれた被害者でもあります。神子に母親(王妃)を殺害されている。しかも、神子と王妃は繋がっていた。頭パンク案件です。間違いなく。そして劉鳴国……皇太子も、巻き込み事故の一人。
徐々に片燕だけが変死体を追っているわけではなくなってきましたね……。
天雪と花月も加わって賑やな旅路になりました。林琳からしてみれば、逃げ道がどんどん絶たれていくのでスーパー有難迷惑。
「どいつもこいつも……勘弁してくれ!」
②【禍の男】裏話
元々、片燕の宗主【獅宇】と知己である朱禍ですが、当初は全く弟子たちには興味もありませんでした。林琳含め、物珍しい存在といったところでしょうか。「あの獅宇が弟子を取るなんて! しかも中々手強い餓鬼!」と一晩中頭を抱えていましたから。
実際に朱禍が獅宇に向ける感情は、私でも名前が付けられないです。間違いなく愛ではあります。純愛と呼んでもいいでしょう。でも、そこに潜む感情には名前がつけられない。きっと朱禍でしかわからない。
夢天理を抜けた理由は完全に獅宇の影響です。彼は獅宇に憧れているので。獅宇に近づくためには夢天理なんて捨ててしまえる男です。刷り込まれた洗脳のような信仰を捨てさせるほどの力(魅力)が獅宇にはあります。厄介な人間すら引き寄せちゃう感じ。
獅宇にとって【運】なんてものは存在しません。
朱禍の師父の口癖だった「運が悪かった」に相反する答えを獅宇は持ち続けています。
以下、禍の男より抜粋。
----------------------------
「運が悪い? おかしなことを言いますね」
獅宇は洞簫を器用に指先で回し、あたりに漂う怪奇を一掃する。
「私が選び、決断したことに運など関係ありません。あなたと出逢ったことすら、私が掴み取った結果なのですから」
勝手に決めつけるなと、獅宇は洞簫を朱禍に突きつける。
「今の私は、過去の私が作りあげたものです。運が良かったのは、私が正しいと思う決断を下し続けている、それだけの話です」
幸せかどうかは己が決めること。運は天にあり、されども決めたのは己の意思だろう。
後悔をすることはもちろんある。選択を間違えたと悔やむ時もある。しかし、それを運のせいにしていては前に進むことはできず、過去に囚われたままだ。
「あなたはどうですか?」
師父が亡くなった時、確かな喪失感を覚えたが、師父の選択を攻めたことは一度もなかった。
夢天理を捨てた時、これでいい、と胸を張って歩き出せた。
「今のあなたが幸せだと感じているのであれば——」
乾いた心に染み渡る一滴の雫。
「きっと、正しい選択をしたのでしょう」
それを運だと片付けてしまうには、勿体無い。
「ちなみに私の知己は運如きに左右されません」
----------------------------
朱禍が欲しい言葉を獅宇は簡単に導きだしてくれる存在でもあります。
だからこそ、片燕を大切にしたいと朱禍は心から思っているし、実際、大切にしています。多少強引な手を使ってでも彼は唯一無二である片燕を護り抜くのだと思います。(優しく諭してはいますが……林琳に対しての怒りメーターは爆発寸前です。いや、劉鳴国編で4割ぐらい爆発しています)
事件の真相を追う中で二人の出会いも明らかになっていくので、続きを書くのがとても楽しみです。
※コメントは最大3000文字、5回まで送信できます